未分類 全裸の白い人 今のアパートに引っ越して間もない頃だった。 築50年を超える古い木造住宅。安さに惹かれて決めたが、古い日本家屋特有の薄暗さは気になっていた。特に畳の部屋――日中でも、少し暗い。 その日、夜遅くまで仕事をして帰宅した俺は、疲れて布団に潜り込ん... 2025.01.13 未分類
未分類 腹から頭 その夏、友人から奇妙な話を聞いた。 「お前、"腹から頭"って知ってるか?」そう言われたときは、冗談かと思った。だが、友人は真剣な表情のまま話を続けた。 「古い工事現場で、作業員が事故に遭ってさ――頭じゃなくて、腹から先に生えてくるやつがいる... 2025.01.13 未分類
未分類 沈めるために 小学校の夏休み、俺は親戚の家に預けられたんだ。そこは山奥の古い村で、田んぼと森しかない場所だった。 川沿いの道を歩いていると、同い年くらいの子供が一人、石の上に座っていた。白い服を着た、少し古臭い感じの子供だった。 「遊ぼう」その子供が言っ... 2025.01.10 未分類
未分類 串刺し 高校の裏手にある古い倉庫――本来、部外者は入れない場所だが、好奇心で忍び込んだことがあったんだ。俺と、もう一人……たしか、あいつは名前を呼ばれるのが嫌いだったから、ここでは「S」としておこう。 倉庫の中は埃っぽくて、古い書類や壊れた備品が山... 2025.01.10 未分類
未分類 見猿 その猿が現れたのは、町外れの山道だった。 仕事の合間に、営業車でその道を通りかかったとき、ふと路肩に一匹の猿が座っているのが見えた。妙な光景だった。普通、猿は人を見ると逃げるか、警戒して近寄らないものだ。しかし、その猿はただじっと座っていた... 2025.01.10 未分類
未分類 置き去りの鍵 忘年会帰りに、会社の同僚のNと話しながら歩いていたときのことだ。駅から少し離れた路地に入ると、彼が突然足を止めて、ポケットから古びた鍵を取り出した。 「これさ、見覚えない?」 差し出された鍵は、何の変哲もない銀色の鍵。でも、どこか懐かしい感... 2025.01.10 未分類
未分類 「〇〇マンション302号室、住人一家の失踪事件」 会社帰りに、友人のKから急に連絡が入った。 「お前、最近引っ越したんだよな。どこだっけ?」 「〇〇マンションだけど?」 「…やっぱりか」 その言い方が気になったが、Kは続けて「今から行っていいか」と言ってきた。珍しいこともあるもんだと思いな... 2025.01.10 未分類
未分類 山窪 どこにでもあるような、寂れた山道だった。ただひとつ、妙に気になる場所がある。村人たちはそこを 「山窪」 と呼んで、近づこうとしない。 地図にも載っていない小さなくぼ地で、雨が降るたびに土が崩れ、年々深く沈んでいく。誰も口にしないが、山窪は昔... 2025.01.10 未分類超恐話
未分類 光 山奥のダム湖の近くに、廃村があるという噂を聞いたのは去年の夏だ。俺と友人の久保は、暇を持て余してその村を探しに行った。地図にも載っていない細い林道を進み、途中で車を降りて歩き始めた。 しばらくすると、霧が立ち込めてきた。音が消え、世界が締め... 2025.01.10 未分類
未分類 送りさん 仕事の帰り道、久しぶりに田舎に帰る途中だった。電車を乗り継ぎ、最寄りの駅に降り立つと、空気がひんやりしていた。夜の田んぼ道を歩きながら、ふと昔のことを思い出した。 俺がまだ子どもの頃、この村には**「送りさん」**の風習があった。 人が亡く... 2025.01.10 未分類超恐話