グログロさん2

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グログロさんについて、もっと掘り下げてみると、どうやらその噂は単なる子供の遊び半分の怪談では済まされないようだ。いくつかの特徴的な要素が見えてくる。

グログロさんの噂が広がったのは、今から10年ほど前だと言われている。その頃、町の小学校では「裏棟の階段」で奇妙な音を聞いたという話がぽつぽつと出始めたらしい。「グログロ」という音は、足音ではないけれど、木の階段が軋むような音とも違う、不気味な響きだったそうだ。

最初にこの音を聞いた子供たちは、ただの古い建物のせいだと思っていた。でも、ある日、音を聞いた子供の一人が突然倒れてしまったんだ。病院に運ばれたものの、原因不明の高熱で何日も意識が戻らなかったらしい。その後、その子が学校に復帰してから「階段で後ろに何かがいた」とぽつりと言ったことで、噂が一気に広まったんだ。

グログロさんを「呼び出す」ためのルールが、子供たちの間で語り継がれている。以下がその手順だ。

  1. 夕方5時を過ぎた頃に、裏棟の階段に行く。
  2. 階段の一番下の段に座り、目を閉じる。
  3. 「グログロさん、遊ぼう」と3回唱える。
  4. すると、どこからともなく「グロ、グロ」という音が聞こえる。

この音を聞いたら、すぐに立ち上がって階段を駆け上がらなければならない。ただし、絶対に振り返ってはいけない。もし振り返ると、グログロさんに「気づかれて」しまうと言われている。

グログロさんの姿については、見た人によって証言がバラバラだ。共通しているのは、「完全に人間ではない」ということ。

  • 「顔が黒い渦でできていて、何も見えない。」
  • 「体が細長くて、不自然に曲がっている。」
  • 「手足が泥のように溶けている。」

姿を見た人たちの証言は曖昧だけれど、一つだけ一致している点がある。それは、見た瞬間に強烈な寒気と嫌悪感が襲ってきて、声も出せなくなるということだ。

噂の発端には、階段での事故が関係しているという説が有力だ。40年ほど前、学校がまだ新しい頃、その裏棟の階段から転落して亡くなった子供がいたらしい。その子は友達と遊んでいて、ふざけて手すりにぶら下がったままバランスを崩したと言われている。その場にいた友達は怖くて逃げ出し、助けを呼ぶことができなかった。

それ以来、その階段で奇妙な音を聞いたり、不気味な気配を感じたりする人が出てきた。その子供の怨念が「グログロさん」として残っているのではないか、と言われている。

ある保護者の話によると、噂を真に受けた子供たちが放課後に階段で遊んでいたとき、本当に「グロ、グロ」という音が聞こえたことがあるそうだ。子供たちはパニックになり、誰かが階段を駆け上がる途中で転んで怪我をした。それ以来、学校側も裏棟の階段を封鎖し、噂が自然と収まるのを待つことにしたという。

ただ、それでも一部の子供たちはその階段に忍び込んで「グログロさん」を呼び出そうとする。そして、噂を信じた一部の大人たちの間では、「あの階段で音を聞いたら、本当に何かがついてくる」という話もささやかれている。

もし君がグログロさんに興味を持ったとしても、試しに呼び出したりしないほうがいい。こういう話は、噂だけで留めておくのが一番安全だからね。

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