これ、俺が大学の時に体験した話なんだけど、今でも不思議なんだよ。
ある日、学校帰りに電車に乗ってたんだ。いつも通り、ちょっと疲れてて、座ってうとうとしてたんだよね。電車の中は割と混んでたんだけど、特に変わったこともなく、みんなそれぞれスマホをいじったり、ぼんやり窓の外を見てたりって感じだった。
で、ふと目が覚めた時、車両の端っこの方に立ってる人が目に入ったんだ。その人、何か妙に「キラキラ」してたんだよ。なんていうか、普通の人と違って、周りの空気が少しだけ明るい感じ?光ってるわけじゃないんだけど、その人の周りだけ何かが違う。最初は目の錯覚かと思って、もう一度しっかり見たんだけど、やっぱりその人、キラキラしてた。
見た目は普通のサラリーマン風だったんだ。スーツにネクタイ、ビジネスバッグを持ってて、特に変わったところはない。でも、どうしても視線を外せなくて、じっと見てしまったんだ。
しばらくして、その人がふとこちらに目を向けた瞬間、全身にゾワッとした感じが走った。目が合ったんだけど、その瞬間、頭の中に「カチッ」とスイッチが入ったような感覚がしたんだ。何かが始まったような、でも同時に何かが止まったような、不思議な感覚だった。
で、その瞬間、その「キラキラ」した感じがさらに強くなって、まるで周りの風景がぼやけるように、その人だけがくっきりと浮かび上がったんだ。光ってるわけじゃないんだけど、存在感が異常に強くなってる。
怖いというより、ただただ引き込まれるような感じで、そのまましばらく目を離せなかった。でも、次の駅でその人が降りた瞬間、ふっとその「キラキラ」が消えたんだ。まるで何もなかったみたいに、普通の風景が戻ってきた。
その人が降りた後、残ったのは普通の電車と乗客たち。何事もなかったように、みんなスマホをいじったりしてる。でも、俺はしばらくの間、その「キラキラ」していた人のことが頭から離れなかった。
何だったんだろうな、あの感覚。まるで別の世界から来た人を見たみたいでさ。それ以来、電車に乗るたびに、またあの「キラキラしている人」が現れるんじゃないかって、つい周りを気にしてしまうんだ。
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